暮らしの手帖2002年2-3月「ドッグフードを考える」

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いや、ドッグフードで何が気になるって、中身ですよね。人間が食べない部位の肉を使っている(鶏肉副産物とか、バイプロダクトとか言ってるやつです)とか、保存料が入っているから腐らないとか、着色しているとか言う話はけっこう皆さんご存じなのかなと思うわけですが。

2007年には中国産の材料で作ったペットフードで数千頭のペットが犠牲になったというニュースもありましたしね。

米の毒物混入ペットフード、中国産原料が原因 – 中国 [afpbb.com]

独自調査で有名な『暮らしの手帖』がドッグフードの検査をしていたのを、せたびぃ妻が世田谷区の図書館で見つけて借りてきました。

暮らしの手帖2002年2月3月号

2002年と10年も前の話なんですが、あの暮らしの手帖がどういうことを書いているのか気になって読んでみました。

暮らしの手帖2002年2月3月号ペットフードを考える

文体は非常に冷静で、ドッグフードの歴史から、日本での普及の流れ、「味噌汁ぶっかけごはん」の時代から考えた場合の犬の健康度の向上など、ポジティブな面もちゃんと評価した上で、2002年時点での課題を洗い出しています。

冒頭に挙げたような問題をセンセーショナルに書いている本も何冊か読んだんですが、ペットへの愛情が出過ぎてちょっと引く感もありました。その点、この記事の姿勢は非常に好感が持てます。

ここで指摘されている問題と提案は主に2つ。

メーカーに対しては、使用している材料を明示すべき(健康に影響があるなしにかかわらず)ということ。独自に市販されている19種類のドッグフードを調査して、日本では認可されていない酸化防止剤(保存料)を使っているものが数種類あることを明らかにしています。

また、農水省など当局に対しては、複数世代にわたる厳しい給餌試験を行える機関の設置を求めています。よく見る「AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準をクリア」(←「合格」ではない)のようなあいまいな表記を許すな、ということです。

この冷静さで、いま、できれば海外のフードも含めて同じテーマの記事を書いてもらえたらなあ、と強く思います。

暮らしの手帖2002年2-3月「ドッグフードを考える」
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